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2001年度活動レポート

  • 高知県視察研修(2月23-25日)
  • 冬鳥観察会(2月17日)
  • ツルカゴ教室・ネイチャークラフト(12月9日)
  • マツタケ山施業(11月25日)
  • 円山川の中州「ひのそ島」観察会(11月10日)
  • 赤とんぼ調査(10月21日)
  • 半坂池の希少動植物を守る作業(9月24日)
  • セミの抜け殻調査(8月19日)
  • ホタル調査(6月23日)
  • メダカ調査(6月3日)
  • タンポポ調査(4月22日)
    冬鳥観察会TOP
    【実施日時】2002年2月17日(日)9:30〜12:00 【参加人数】約30名  前夜から降り続いた雪は朝になっても止まず。フィールドでの野鳥観察が危  ぶまれました。急遽、集まった人たちを研究室に入れて、高橋の個人ホーム  ページであるTAJIMANIA Sanctuaryの野鳥写真集を題材に、プロジェクターを  使って冬鳥の説明を行いました。  30分あまりの時間を過ごすうちに、雪がすっかり止んでいました。青空の  出たフィールドへ、車に分乗してみんなで向いました。まずは広域農道から  六方田んぼを西に横切り、円山川の堤防に上がります。ちょうど川の上でミ  サゴがホバリング中のところに遭遇しました。川面にはオナガガモやカンム  リカイツブリの姿もありました。  出石川の堤防に移動。ケアシノスリが遠くに居ましたが、観察しずらかった  のでみなさんに紹介しなかったのが心残り。少し上流ではヨシガモを観察し  ました。  子供たちは鳥見などそっちのけ。雪の土手を滑り降りたり、雪投げをしては  しゃぎまわっていました。あまりに天気がよく気持ちよかったもので、当日  の記録写真を撮ることもすっかり忘れてしまって、文字だけの記録になって  しまいました。    観察を終えて文化館に戻ると、大鍋班が豪華な鍋を作って待っていてくれま  した。冷えた体に熱い味噌汁がご馳走でした。鍋募金もたくさんして頂き、  感謝いたします。  【当日確認できた野鳥】  トビ、ムクドリ、ミサゴ、カワウ、マガモ、コガモ、オナガガモ、  カンムリカイツブリ、ツグミ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、  モズ、キジ、スズメ、ハシボソガラス、ホオジロ、ケアシノスリ、  ヨシガモ、ヒドリガモ、ヒヨドリ、タシギ
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    【実施日時】2001年12月9日(日)9:00〜12:00 【参加人数】約50名      ツルカゴ編み、リース作り、木の枝工作、ストーンペインティングといろい  ろなメニューがありました。  参加者は約50人、子ども達の参加が多かったようです。朝から雨でつるの  採集ができず、手持ちの材料だけでスタート。午前中でつるがなくなってし  まいました。  つるはクズとアケビ、木の実はコブシ、ネズミモチ、ソヨゴ、シイ、アラカ  シ、その他ジャノヒゲ、やススキ、マツカサなども準備しました。      大人も子どもも、夢中になって、つくりました。左はお母さんの作品、  右の二つは子ども達の作品、とても自由でいいですね。
    マツタケ山施業TOP
    【実施日時】2001年11月25日(日)9:00〜12:00 【参加人数】約30名  マツタケはアカマツの根に共生する担子菌類です。根の周辺に落ち葉がたま  り、腐葉土ができるとマツタケは出なくなります。そこで、腐葉土をかきと  る作業をしました。また、日当たりをよくするために常緑樹は目の高さで、  落葉樹は根から切ります。ネズミサシはマツタケ菌と共生できるので残しま  す。    尾根には落葉樹ではネジキが多く、常緑樹ではソヨゴが目立ちました。他に  は、タカノツメ、リョウブ、アセビ、ヒサカキなどです。腐葉土は下まで持っ  て降りて、木枠の中に積みます。堆肥になった頃に田んぼに入れます。ここ  ではビオトープに入れるつもりです。  
    赤とんぼ調査TOP
    【実施日時】2001年10月21日(日)13:00〜14:00 【参加人数】11名  13:00から14:00豊岡市祥雲寺コウノトリ文化館コウノピア周辺で、  雨の中を傘を差しながらの調査。  まだ稲木があった頃、たくさん群れ飛んでいたアカトンボ。最近はめっきり  と数が減りました。運動会の日に、グランドで風に乗って飛んでいるのはウ  スバキトンボで、これはアカトンボではありません。田んぼにいるアカトン  ボも、羽の先が黒いものはノシメトンボです。冬、水がなくても住めるトン  ボで最近急速に数が増えています。昔からいたアカトンボはアキアカネです。  豊岡盆地では10月になると、山から下りて、あちこちで田んぼの水溜りで  産卵します。田んぼの環境の変化はアカトンボの種類にも反映しています。  当日の観察会、個体数が少なすぎて結果については何ともいえません。  アキアカネ:4 ナツアカネ:1 ノシメトンボ:10  オオアオイトトンボ:2  
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    【実施日時】2001年9月24日(月)8:30〜15:30 【参加人数】約50名  とりあえず、当日の写真を速報としてアップします。
    セミの抜け殻調査TOP
    【実施日時】2001年8月19日(日)9:00〜12:00 【参加人数】約20名 【調査方法】豊岡市内を3班に分かれて調査(上石データは菅村研究員) 【調査結果】  総数251個               神武山 神美 郷公園 上石  アブラゼミ   82    72  1   2  7  ニイニイゼミ   5     3  0   0  2  ミンミンゼミ  13    13  0   0  0  ヒグラシ   150     0 63  69 18    ツクツクボウシ  1     1  0   0  0  神美と郷公園は圧倒的にヒグラシが多い。山はヒグラシだ。  神美はスギ・ヒノキの植林と広葉樹林の2層を持つ三開山で調査を実施。  神武山は山だが、サクラが多く公園化している。アブラゼミとミンミンゼミ  が多い。  ニイニイゼミは時期が少し遅かったか。  クマゼミは鳴き声はあっても殻が取れない。  しかし山の特徴は出そうだ。そして何より、殻を探すのがけっこう楽しい。  蚊の攻撃に準備が必要。長袖、長ズボン、虫よけ、かゆみどめ。   
    ホタル調査TOP
    【実施日時】2001年6月23日(日)を基準日とし、その前後1週間程度を調査期間とする 【参加人数】66名 【調査方法】調査用紙を使い個人で記録する 【調査結果】ホタル調査マップ(ブラウザの[戻る]ボタンで戻ってください)  調査への参加者は66名です。ただし小学生のみなさんは保護者同伴で調査して  いるとすると、実質100名ぐらいかなと思います。  神美校区、八条校区のデータが最もよく集まりました。  調査期間は6月1日から7月1日でした。  この間、ホタルの生息が確認された場所は71カ所です。そのうち45カ所では  ゲンジボタルが確認されています。  生息度数5の場所は17カ所、そのうちゲンジボタルは9カ所です。生息度数5  は1カ所に立って、50匹以上のホタルガ観察できる、という基準です。 ★明らかになったこと  ゲンジボタルが意外にも市街地近くで観察されました。場所によっては近年増え  ているという情報もありました。  ゲンジボタルは流れのある小川などに生息しますが、豊岡盆地では山際の水路な  どで見られ、群生地もいくつかあります。神美や八条校区の調査結果からみて、  豊岡盆地ではかなり普通に見られるのではないかと推定されます。  ヘイケボタルも同じように見られましたが、水田で見られたのはヘイケボタルの  みでした。平地の水田や集落周辺は本来ヘイケボタルの生息地ですが、今回の調  査では限られた場所でしかホタルが見られませんでした。平野部のヘイケボタル  は確実に減少していると言えます。  ホタルの出現時期は6月初旬から7月で、ゲンジボタルは6月初旬から中旬に多  く見られました。
    メダカ調査TOP
    【実施日時】2001年6月3日(日)9:00〜12:00 【参加人数】約30名 【調査方法】・豊岡市内を4班に分かれて調査       ・メダカ以外の生き物についても記録する 【調査結果】  ★田鶴野・三江チーム   ・野上の水路、2面張りの底は土で生き物が多い。すぐに河井さん    がアカミミガメの子供をゲット。ここでもアカミミガメは増殖中    か。メダカはもちろん、ウシガエルのオタマ、フナの稚魚がたく    さんいました。あと、タニシ、ヒメモノアラガイ、ヤゴ類。ゲン    ゴロウやガムシ類がいない。   ・三江小学校近くの水路、ここもメダカはもちろん、ウシガエルの    オタマが多数。他は同じようなもの。横の田んぼにはドジョウが    たくさん死んでいる。除草剤のせいだろうか。シマヘビがいまし    た。  ★福田・一日市チーム      メダカ多数確認。フナの稚魚等多数。  ★六方田んぼチーム      メダカ多数確認。タイリクバラタナゴ等。  ★神美チーム   全般的には、メダカはどこにでも多数いる。カエルの姿は少ない。   ヘビらしきものが草むらを移動するのを感じたが、確認できず。   ●上鉢山集落の中の3面張り水路近辺    ・メダカの数は結構多い    ・ナマズの稚魚が居た    ・ウシガエルのオタマジャクシ多数   ●倉見の田んぼの水路近辺    ・メダカ、タイリクバラタナゴ多数   ●立石の田んぼの水路近辺    ・メダカ、タイリクバラタナゴ多数    ・トノサマガエル一匹確認    ・水田でホウネンエビ、カイエビを確認   今年も豊岡盆地のメダカは健在。この時期はゲンゴロウ、ガムシ類が少ない。   
    タンポポ調査TOP
     タンポポ調査も今回で3回目になる。昨年の調査で、おおよその傾向は分 かった。しかし、未調査地点がたくさんある。それで今年は未調査地点を埋 めることを目標の一つとした。また、これまで軽く扱ってきたシロバナタン ポポの調査にも力を入れてみた。 【実施日時】2001年4月22日(日)9:00〜12:00 【参加人数】約20名 【調査方法】・豊岡盆地内を5班に分かれて調査       ・日本タンポポ、セイヨウタンポポ、シロバナタンポポの別で        メッシュマップにマークを入れる 【調査結果】  ★玄武洞以北チーム   ・幹線道路沿いのタンポポはすべてセイヨウタンポポだった   ・飯谷集落の中は日本タンポポが優勢   ・飯谷峠沿道にも日本タンポポが見られた   ・シロバナタンポポは全く見られなかった  ★奈佐谷チーム   ・昨年度確認された福成寺で再確認された   ・宮井でシロバナタンポポが確認された   ・道沿いはセイヨウタンポポだが、宮井の奥でもセイヨウタンポポが    確認された  ★神美チーム   ・香住、倉見、立石でシロバナタンポポが確認された   ・ニホンタンポポは、今年は確認されていない。   (昨年発見されているポイントには行っていない)   ・六方田んぼは、セイヨウタンポポのようだ。  ★豊岡市内〜空港チーム   ・市街地はセイヨウタンポポ   ・市街地でも神武山や広場(妙楽寺の公園など)ではシロバナタンポポが    確認できた   ・佐野〜日高町八代にかけてシロバナタンポポが確認できた ★出石チーム   ・国道426号沿いはセイヨウタンポポが多い   ・袴狭、宮内、谷山にはシロバナタンポポが多い   ・日野辺、寺坂より但東町に近づくとシロバナタンポポが非常に多い   ・百合、鍛冶屋あたりにはタンポポが全く見られない場所がある   ・中村にニホンタンポポがみられた。    出石町でははじめてのニホンタンポポである    過去3年間の調査結果を簡単にまとめておく。以下には菅村他の個人的な調査 結果も含まれている。地名で書いているが、一部地名になっていないものもある。 タンポポの詳しい解説は、別の場所にあるので、そちらを見てほしい。  ニホンタンポポ  豊岡市   田結(谷の奥;倍数体タンポポ、海岸沿い;カンサイタンポポ)、城崎マリン   ワールド(カンサイタンポポ)、気比(海岸沿い;カンサイタンポポ)、気比  (谷の奥;倍数体タンポポ)、三原(倍数体タンポポ)、玄武洞(倍数体タンポポ)、   赤石(倍数体タンポポ)、下鶴井(倍数体タンポポ)、野上(倍数体タンポポ)、   金剛寺(倍数体タンポポ)、日撫(倍数体タンポポ)、伊賀谷(倍数体タンポポ)、   江野(倍数体タンポポ)、森津(倍数体タンポポ)、戸牧(倍数体タンポポ)、   妙楽寺(倍数体タンポポ)、祥雲寺(倍数体タンポポ)、法花寺(倍数体タンポポ)、   市場(倍数体タンポポ)、但馬空港線北側(倍数体タンポポ)、上佐野(倍数体タンポポ)、   納屋(倍数体タンポポ)、福成寺(倍数体タンポポ)、内町(倍数体タンポポ)、   辻(倍数体タンポポ)、船谷(倍数体タンポポ)、目坂(倍数体タンポポ)     城崎町   桃島(倍数体タンポポ)、湯島(倍数体タンポポ、カンサイタンポポ)、   来日(倍数体タンポポ)、ひのそ(倍数体タンポポ)  日高町   中(倍数体タンポポ)、猪ノ爪(倍数体タンポポ)、八代(倍数体タンポポ)、   山宮(倍数体タンポポ)、阿瀬渓谷入り口(倍数体タンポポ)  出石町   中村(倍数体タンポポ)  竹野町   猫崎(カンサイタンポポ)、ジャジャ山公園(カンサイタンポポ)、   宇日(カンサイタンポポ)、田久日(カンサイタンポポ)   有料道路沿いはほぼカンサイタンポポで、一部セイヨウタンポポが見られる。   床瀬 (倍数体タンポポ)  但東町   但東中学校(倍数体タンポポ)、大河内(カンサイタンポポ)、   久畑(カンサイタンポポ)、日足神社(倍数体タンポポ)、   相田口〜出合の中間あたりの出石川の堤防(倍数体タンポポ)、   板野(倍数体タンポポ)     朝来町   神子畑(倍数体タンポポ)  温泉町   牧場公園(倍数体タンポポ)  大屋町   アユ公園(倍数体タンポポ)    分かってきた傾向として、昔ながら集落のごく近くにニホンタンポポが残っている。 人の手の大きく入ったところでは、セイヨウタンポポに置き換わっているらしい。ニ ホンタンポポでも、カンサイタンポポは、豊岡盆地では海岸沿いにしか生育しないよ うだ。但東町にはカンサイタンポポが見られるがこれはお隣の京都府とつながってい るように思われる。登尾トンネルを抜けるとカンサイタンポポが非常に多い。そうい う観点からは、夜久野町につながる山東町のタンポポが気になる。  シロバナタンポポは、豊岡盆地の南部に多く、どうやら生育場所を増やしているら しい。一番北で見つかっているのは、左岸道路を円山川沿いに下って、城崎町と豊岡 市の境になる地点だ。日高町、出石町にまで南下すると非常によく目立つ。   豊岡盆地の未調査地点は、出石から豊岡にかけて、出石から日高にかけて、出石か ら八鹿にかけて、六方田んぼの西半分、神美地区、八代以外の日高町、来年はここを 調べることと、但馬全体を視野に入れた調査を計画しようと思う。